月間270万PVの東京ローカルメディアのCore Web Vitals、表示速度改善によりモバイル表示を30秒台から1.5秒にした事例

東京都に特化したローカルメディアを運営する企業様から、Core Web Vitals(コアウェブバイタル)が良好ではないために検索順位低下が懸念されるというご相談をいただきウェブデザイン変更を伴わない範囲でWordPressプラグインによるCWV改善と高速化を実施しました。

WordPressテーマ賢威
利用サーバー
作業期間1ヶ月~
目次

実施・相談対応一覧

  1. KUSANAGIからへの移行に伴う調整
  2. 不要テーマ、プラグインの整理に関するアドバイス
  3. 保守管理システムの一時連携によるサイト上の脆弱性診断
  4. ASP広告等外部サーバーからの読み込みに対するパフォーマンス改善
  5. 有料測定ツールを用いた作業対象URLの検査
  6. 高速化に関わるプラグインの設定調整
  7. Core Web Vitals問題点の修正・改善

KUSANAGIからエックスサーバーへ変更

下記の観点からへお客様により変更していただきました。なお変更に伴うKUSANAGI特有のファイル及びデータベーステーブルは今回のご依頼で削除を実施。

  • WEXALを併用した場合を除きKUSANAGI単体ではそこまで高速化を見込めない。独自のセキュリティや提供機能がプラグインを活用した高速化とバッティングする可能性がある。
  • エックスサーバーはKUSANAGIそのものではないが、サーバー負荷をはじめKUSANAGIのノウハウが技術提供されているためKUSANAGIである必要性は従来よりも低くなった。
  • 利用していたVPSではスケールアップ・ダウン時にサーバー停止が必要となる一方で、エックスサーバーではプラン変更を無停止で行える。

不要ファイルの整理、脆弱性対策

停止していて使用しないテーマ、プラグインは脆弱性が含まれる場合もありサイトの安全のために削除するのが推奨されています。実際に今回のご依頼では未更新かつ脆弱性が発表されているバージョンが5件放置されていました。

ASP等外部読み込みを含め約700件の読み込みを削減

広告収入を主としたメディアサイトでは、AdSenseをはじめ国内の様々な広告配信サービスを利用する傾向にあります。残念ながらこういった広告配信サービスでは表示速度への影響を重視しておらず、多くのサイトを遅くしてしまっています。

どんなにサーバーにお金をかけても、WordPressを極限まで高速化したとしても、サイト運営者の所有範囲を超える外部サービスからの読込が最適化されていない限りウェブサイトの表示速度は悪化します。

改善前改善後
ページ表示直後の読込件数76251

高速化にかかわるプラグインの調整

数多くの国内サイトで導入されているは毎年数回のアップデートで従来よりもサイト次第では強く作用してしまい、適切な除外を行いエラーを確認しながら設定しないといけなくなりました。今回はWP Rocketでは提供されない高速化に大事な機能を持つ別プラグインも併用した構成となっています。

高速化・Core Web Vitals改善の前後比較

Core Web Vitalsの前後比較

毎月更新されるオリジンサマリを参考に作業前後を比較した数値です。改善前はLCPに問題が有りましたが改善後は良好となりました。改善直後の数値のため、今後数ヶ月で改善後数値は更に良い値になる可能性があります。

改善前改善後
LCP(秒)2.61.9
FID(ミリ秒)7570
CLS0.10.07

ページ表示速度は30秒台から1.5秒まで改善

WebPageTestのLTE回線(12Mbps)をシミュレーションした記事ページに対するテストでは32.4秒から1.5秒まで改善しました。非公開希望のため下記の表示速度比較動画はぼかし加工されています。

国内主要メディアのパフォーマンスに匹敵する数値に改善

SpeedCurve国内主要メディアベンチマーク

SpeedCurveが実施している国内主要メディアの比較と同等の条件(25Mbps/10Mbps 10ms RTT)で測定した結果、Start Renderは0.4秒とSankeiやYahooニュースを上回り時事通信と同等範囲となりました。

今回の比較は一時的なデータに基づくものです。本来はSpeedCurveと同様に毎日測定する事でよりしっかりとしたデータとなります。

他社ソリューションとの費用比較

今回の対策を月間270万PVの前提で他社ソリューションで実施すると年間120万円から年間360万円かかりますが、当サービスなら他社以上の高速化をプラグインを用いたノーコード手法を採用する事で、1回の費用を10万円~に抑える事ができました。

当サービスA社B社
費用1回10万円~年間120万円~200万円年間360万円~

当サービスはGoogleが提供するサイトのユーザー動向データであるCrUXを参考にサイトにアクセスするユーザー割合を踏まえ、サイト毎にCDNの必要性を判断しています。他社では高速化手段として最初からCDNを提供していますが、サイト自体の問題を改善する事で他社より低価格なソリューションを提供しています。

  • 記事アイキャッチ画像にはCC画像を使用しています。東京駅 © MitsunoriEgawa クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)
東京駅夜景

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この記事を書いた人

WordPress利用歴15年、常にユーザーとしてWordPressを利用し続けて国内外のテーマ・プラグインに対する幅広い知識を持つ。WordPress高速化が定評あり2021年からSWELLテーマ開発に高速化ノウハウ提供の形で参加。

WordPress保守管理や豊富なレンタルサーバー知識、VPS構築も世界的な手法で行いWordPress運用をトータルにサポートしている。

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