例えばAmazonプライムデー特集ページのPageSpeed Insightsスコアは69点前後です。ある部分を注意深く見るとこれ以上の高速化は実施しなくても大丈夫な範囲です。何故でしょうか?これ以上の対策が不要な理由と注意点について解説しました。
高速化が不要な理由その1:PSIはシミュレーションに過ぎない
PageSpeed Insights(PSI)のスコアとラボデータはシミュレーションに過ぎません。これは前回書きましたが測定地点も日本国内ではない可能性があり、また日本のスマホユーザー通信環境とは乖離している場合があります。
Googleが検索順位判定に利用するのはChrome閲覧データを活用したフィールドデータとサイト全体のデータです。スコアの根拠となるラボデータは改善作業の参考にする値でありSEOへ影響する値ではありません。
- PageSpeed InsightsとLighthouse Chromeブラウザ版とLighthouseウェブ版(web.dev)の違いと高速化ゴールの目安
- 【Chrome Dev Summit 2020】フィールドデータはPageSpeed Insightsスコア(ラボデータ)よりもSEOに影響がある
高速化が不要な理由その2:フィールドデータが高速化要件をクリアしている
上記画像の通りCore Web Vitals要件に合格しているためGoogleはこのページ(サイトじゃないです、フィールドデータはページ単位)を高速と判断しているので5月以降の変動予定に対しても有利な状態になっています。
もしラボデータを根拠にしていたらまだ改善が沢山必要だと勘違いしてしまいます。これがスコアだけを信じてしまう場合の罠です。もちろん改善の余地はあるので高速化のゴール設定をSEO対策にするか?それとも極力ページの無駄を省いておきたいのか?にもよります。
注意点その1:Amazonが69点で良いなら私のサイトも・・・ではない
フィールドデータは実際にサイトを訪れるユーザー環境によって異なるデータとなります。今回の場合ですとスコア69点で実際のSEO面では合格ですが全てのサイトが同じではありません。つまり同じスコアでもサイト次第では高速化がまだ必要な場合があります。
注意点その2:フィールドデータはアクセス数多くないと確認できない
Googleがフィールドデータを重視する以上高速化でもフィールドデータを確認しながらの作業がベストなのですが、これはアクセス数が多いサイト・ページではないと確認できません。
現状ですとどうしてもページ単位の高速化を行う場合はラボデータを頼りに作業をするしかないのですが、そうなるとつい90~100点台の高得点を目指してしまいます。というのもフィールドデータが不明な場合は高速化要件(ラボデータ)を最大限改善すればそれがマイナスに働く事がないからです。
ただしあまりに高得点を目指すあまり本来はほどほどで良かった・・・なんて事もあるので意外と難しいです。
フィールドデータがあればスコアよりも大事
フィールドデータが確認できるページであればスコアよりも優先してください。
- Largest Contentful Paint (FCP)
- First Input Delay (FID)
- Cumulative Layout Shift (CLS)
上記3つがCore Web Vitals要件なのでこの値が全てグリーンになっていればGoogleが求める高速化対策では完璧です。またサイトの一部ではなく全体を通して良好扱いされるように対策してください。フィールドデータが不足している場合はサイト全体の評価が影響するとされています。
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